安藤忠雄ツアー

 彼の建築はその出身地、大阪を中心に多く展開している。




今や世界をまたにかける人気建築家。
せっかく日本にいるんだから、
そんな彼の国内の作品を観てみようと出かけてみました。


プロローグ

当然メディアにも頻繁に登場するので、
一般の人にもっとも知られた建築家の一人になってます。
ちょうど小学館発行の『和樂』9月号
(「和」の心を楽しむと副題がついてます。)
でも特集を組んでました。
その中で、
「宮沢りえさんと安藤忠雄建築を逍遙する。」
という彼の建築を8ヶ所巡るコーナーがあったので、
じゃあ、とそのコースを辿ってみることにしたのです。




与えられた期間は、2泊3日
9月5日・千歳発8:00am発〜9月7日・千歳着9:00pm
です。
以前から計画していたので、
全国どこでも片道10000円の航空券は、すでに購入済み。
利用空港は、関空です。

コースは、以下の順で廻りました。
安藤忠雄以外もあるのは、やはりその時の成り行きで・・・

 1.大阪府立狭山池博物館-大阪狭山市

 2.大阪府立近つ飛鳥博物館-大阪府南河内郡河南町

 3.ベネッセハウス本館&別館-香川県直島町

 4.桜製作所ショールーム-香川県牟礼町

 5.淡路夢舞台-兵庫県東浦町

 6.兵庫県立美術館-神戸市中央区脇浜海岸通

 7.大阪万博跡地公園・太陽の塔-大阪府吹田市






9月5日

 
まず関空でレンタカーを調達、もちろんナビ付きをゲット。
ただ、空港から乗ることは出来ず海を渡った
りんくうタウンから出発。
すぐに
阪和自動車道にのって境ICで降りて大阪狭山市1.狭山池博物館へ。
最初から、強烈な空間体験。
それを鎮めるかのように、そこのレストランでカレーとビールで昼食。
(私は助手席でナビのナビなので軽くアルコールが入ってた方が冴える。)

  
次は、近くなのでそのまま河南町の
2.近つ飛鳥博物館へ。
ちょっと狭山よりは落ちるかな。
これで一挙に初日で、二ヶ所をクリアー。
ここから岡山宇野港を目指す。
なにせ第1日目の宿は、直島の
3.ベネッセハウスだから。
高速藤井寺ICにのったのが5時半。
吹田ICで中国自動車道、さらにへ岡山県で山陽自動車道と乗り継ぎ宇野フェリー乗り場に着いたのが8時で、
出港10分くらい前。
直島には、夜食事をするところがないらしく、
しょうがないのでコンビニで買った弁当をフェリーの中で食べて夕食。






大阪・兵庫・岡山(備前も通過)そして香川。
3県を走りぬたことになる。
3.ベネッセハウスのホテルに着いたのが9時過ぎ。

  
1996年と今回で2回目。
大きな違いは、地面にうずもれて建つ建物が、
成長した木々にうっそうと覆われたということです。
これは、すごいこと。


9月6日

  
直島でベネッセハウス美術館・別館、家プロジェクト
そして安藤忠雄の新美術館計画が展示してある
ピンポンギャラリーを12時近くまで見学。
フェリーで高松まで。
再開発できれいになった高松駅の近くで、
讃岐うどんで昼食。
本当は、
イサムノグチ庭園美術館へも行きたかったんだけど、
リサーチが甘かったか、あいにく予約制でだめ。
国道8号線で同じ牟礼町にある
4.桜製作所へ。
30分くらいで切り上げて、そこをでたのが5時。
志度ICで高松自動車道にのって一路、淡路までの予定だったんだけど、
ガソリンがエンプティ、我々のお腹もエンプティで、
鳴門で途中下車して、車と我々の燃料を満たす。
鳴門で神戸淡路鳴門自動車道にのり
鳴門海峡大橋を渡り、
今度こそ一路
6.淡路夢舞台へ。




9月7日

 
ホテルは、ワールドカップでイングランドベッカムも泊まった、
あのウィスティンホテル淡路、夢舞台の中にあります。
ホテルの施設が一流なので、プールへ。
朝の8時からいくと、なんと付属施設のすばらしいサウナもお風呂も貸し切り状態。
10時にホテルを出て12時まで夢舞台を見学。
巨大スケールのためか、随所に悪い意味での荒さが目立つような気がしました。
次は
明石海峡大橋を渡り、明石名物のたこ焼きは無視して、
神戸の
7.兵庫県立美術館を目指す。
こちらは、うってかわって完成度がとても高い。

 

震災復興地で道路工事中のためかわかりずらかったけど、どうにか到着。
やっぱり昼食は、そこのレストランでビールでも飲みながらゆったりととる。
展示室は『ゴッホ展』でごった返していて時間がなく無視。
ショップでちょっと買い物をして最後の目的地を目指す。
この時点では、最後は
司馬遼太郎記念館でしめようと思ってたんだけど、
急遽、あの
岡本太郎の世紀の傑作をやはりまた見たくなって変更する。
なんだ、来るとき通過してきた吹田市ではないか。
そう、
7.太陽の塔だ。
時間がなく、急いで30分でぐるっとひとまわりしてくる。
それでもその威容と迫力は充分堪能する。
来て良かったと改めて思う。


 


再び阪和自動車道にのって、りんくうタウンへ。
レンタカーを返して空港に着いたのが離陸40分前。

走行距離
671H
いやあ、ハードな旅でした。
強烈に濃縮された時間をすごしてきたという印象です。

そして、安藤忠雄に刺激されながら、時間さえあればホテルの便せんに、
ただいま計画中のK寺納骨堂の
スパン割を一生懸命考えておりました。
それが決定打となるかどうかは、
2003年秋の彼岸待ちということになりますね。



次回からは、週刊で各ヶ所の詳細レポートを連載します。



建築家・安藤忠雄の似顔絵は、日経アーキテクチャー編の「建築家という生き方」から
抜粋させていただきました。



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