安藤忠雄ツアー

 彼の建築はその出身地、大阪を中心に多く展開している。




今や世界をまたにかける人気建築家。
せっかく日本にいるんだから、
そんな彼の国内の作品を観てみようと出かけてみました。




当然メディアにも頻繁に登場するので、
一般の人にもっとも知られた建築家の一人になってます。
ちょうど小学館発行の『和樂』9月号
(「和」の心を楽しむと副題がついてます。)
でも特集を組んでました。
その中で、
「宮沢りえさんと安藤忠雄建築を逍遙する。」
という彼の建築を8ヶ所巡るコーナーがあったので、
じゃあ、とそのコースを辿ってみることにしたのです。


第1話・9月5日その1




 1.大阪府立狭山池博物館-大阪狭山市


治水灌漑の土木遺産を継承する・・・

関連サイト
http://www.sayamaikehaku.osakasayama.osaka.jp/



 狭山池は、7世紀初め頃誕生した日本最古のダム式のため池です。狭山池の改修には、奈良時代の僧 行基(ぎょうき)、鎌倉時代の僧 重源(ちょうげん)、江戸時代の片桐且元(かたぎりかつもと)など歴史上の有名な人物がたずさわってきました。1400年の歴史が重なる、水を取り出す、堤の滑りを防ぐ木製枠工などの土木遺産には、各時代の知恵と工夫が活かされていました。
 狭山池博物館には、このような貴重な土木遺産を未来に継承し、古代から人々の暮らしに深くかかわってきた「治水」、「かんがい」と土地開発の歴史を、現地から移築した土木遺産を中心に、映像や模型などを使い、わかりやすく紹介します。
(パンフレット冒頭の文より)


 
現在の狭山池は、全体が公園になっていて、
そのの駐車場に車を止めて、アプローチする。
池に沿った遊歩道を歩いていくとだんだん見えてきます。


 
エントランス(2階)付近のコンクリートのベンチ。
二つの展示建物になってるのがわかります。
右のV型筋交いがデザインになってる方に「堤と樋」が展示されてる。
左の片筋交いがデザインになってる方に取水塔が展示されている。


 
エントランスは、目立たず抑制が利いている。
次の劇的空間を際だたせるためか。


  
入るとこちらと向こう側で水盤がはられている。


 
そこから、エレベーターで1階へ。
降りた目の前に上からの水盤から水が、
静かな空間の中で「ザァー」っと壁を伝っている。
圧巻!
右写真に見える人影のところの左開口が展示室入口。
入ると円筒状のがらんとした空間。


 
開口の中から見返した水底。
右サイドがエントランス側。
向こう突き当たりはもう一つのエントランスになってる。
左サイドが展示室側。
得意のスロープが円筒空間を巻いている。


 
左、「堤」の展示と右「取水塔」の展示。


 
「取水塔」側は、ガラスの大きな開口があります。


 
屋上ガーデンにある喫茶コーナーから。
カレーを食べたけど、おいしかった。



帰りは、もう一つのエントランスから。


 
安藤建築の特徴、長いアプローチや植裁の使い方。


 この建物、ディテールこの1点。


 
アプローチの左のコンクリートの分厚い壁の天端。
水が壁面を伝わらないように、中心に勾配がとってある。




うう〜む、
最初から完成度の高いものを見てしまったなあ、
という印象。

じゃあ、次へ。


2.大阪府立近つ飛鳥博物館 

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建築家・安藤忠雄の似顔絵は、日経アーキテクチャー編の「建築家という生き方」から
抜粋させていただきました。



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