安藤忠雄ツアー

 彼の建築はその出身地、大阪を中心に多く展開している。




今や世界をまたにかける人気建築家。
せっかく日本にいるんだから、
そんな彼の国内の作品を観てみようと出かけてみました。




当然メディアにも頻繁に登場するので、
一般の人にもっとも知られた建築家の一人になってます。
ちょうど小学館発行の『和樂』9月号
(「和」の心を楽しむと副題がついてます。)
でも特集を組んでました。
その中で、
「宮沢りえさんと安藤忠雄建築を逍遙する。」
という彼の建築を8ヶ所巡るコーナーがあったので、
じゃあ、とそのコースを辿ってみることにしたのです。


第2話・9月5日その2




 2.大阪府立近つ飛鳥博物館-大阪府南河内郡河南町


日本古代国家の形成と過程と国際交流をさぐる。

関連サイト
http://www.mediajoy.com/chikatsu/index_j.html


駐車場は、左手。
特徴的な屋上階段テラスがよくわかる。
階段を使えば建物にすぐアプローチが可能ではあるが、
わざわざ本当のアプローチは、ずっと右手前まで引っ張ってある。
得意のパターン。


 
「近つ」とは、「遠つ」に対する「近つ」ということで、
同じ飛鳥でも、奈良の方の飛鳥に対して大阪に近い方の飛鳥をさすらしい。
その館名を見ながら裏右手のアプローチに入る。


 
そのアプローチの途中から。


 
第一のアプローチは、階段テラスに行き着く。
階段テラスは、最後は水の流れになって池に収斂していく。
見返したその様子。


  
さらに第二のアプローチは、階段テラス右横に続く。
階段の斜めなりの壁の中を入り込んでいく。
なかなかのスケール体験。


 
エントランスロビーとそれに続く吹き抜け展示室。
ロビー横の喫茶コーナーでコーヒータイム。



これは、四角い階段室に螺旋階段、
その隅の開いたところからトップライトが差し込んでいるというところ。



これだけメジャーになると
そのプレゼンテーション用の図面や模型までが作品になっていて、
一緒に展示されている。
打ち放しの壁に巨大な模型が。


 
屋上階段テラスの上に突き出た見晴らし塔。
取り巻く階段の造形がおもしろい。
それを駐車場からの階段アプローチから見上げる。


 

 
古代の生活の様子が模型になって展示されていたので、
その出来の良さを紹介します。


 この建物、ディテールこの1点。



打ち放しコンクリートの壁に埋め込んで表情を消した照明。
早くから彼はこの手法を使ってました。




こんな田舎(じゃないかもしれないけど、一見そう見える、ごめんなさい。)の中に、
こんな建物を造っちゃう大阪府の文化度の高さに敬意を表さずにはいられません。

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建築家・安藤忠雄の似顔絵は、日経アーキテクチャー編の「建築家という生き方」から
抜粋させていただきました。



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