長沼N邸
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2025.04.30
完成写真。
内装の仕上げ工事は順調に進み、4月末にお引き渡しが完了しました。
玄関に入ると小窓からリビングまど一続きにする、開口がお出迎え。
一階の主な木材のご紹介。
床や巾木、窓台、二階に上がる階段はタモを中心に使われています。
キッチンカウンター下の羽目板には、二階の天井で使われたカラマツの材料を余すことなく用いています。
リビングの塗り壁はやや褐色のある色味を用いることで
馴染みやすい風合いとなっています。
リビングには窓が多くあります。
この開口は、外の広大な風景に対して室内の素朴な材料が合わさり、
家族の生活の背景として空間を包み込みます。
薪ストーブのある暮らしによって冬の寒さを楽しみに変える試みもあります。一階の暖房は床下放熱器により、フローリングの各所に設けられたガラリを通して、暖気が上昇気流として広がります。
この住宅は高気密高断熱のため、その暖気は建築に蓄熱され
再放射によって暖かさが持続します。(緩やかな温度低下ということ。)
二階に上がると作業スペースがあります。
一階のリビングとつながり設けられたこの空間は、
家族の存在を感じつつも、個人の居場所になるような環境として
つくられています。
二階の主な材料はカラマツです。
また照明について、水平に取付を可能とするため、
大工さんお手製の傾斜天井用パーツを杉材でつくりました。
二階ホールにはロフト空間があります。
計画の中でお施主さんとお子さんで考えたものが出来上がりました。
ロフトの壁はお施主さん家族と設計屋さんで塗装しました。
無事に引き渡しを終えることができてよかったです。
家族の仲の良さが建築全体に垣間見える建物となりました。
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2025.03.12
前回まではツーバイ工法のパネルが起こされ外観ができました。
今回は内部環境をつくるための過程をご説明いたします。
ツーバイ工法のスタッド【縦材】の間に高性能グラスウール【断熱材】を敷き詰めていきます。
断熱材はできるだけシワができないように施工します。
シワができると壁の内部で空気の居場所を作ってしまうため結露の原因になりやすいです。単純作業には見えがちですが、決してそんなことはなく注意が必要です。
次は可変調湿気密シートになります。
昨今の北海道の寒暖差に対応するべく、夏場は外の湿度を室内側に導き、冬場は室内の湿度を外に通さないような性能です。
そして、化粧材の下地として石膏ボードを張ります。
遮音や断熱の期待ができるほか、12.5㎜の厚みを使用し、不燃材料として構造材に火災の影響が及ぶのを遅延します。
このような流れで室内壁面は完成に向かっています。
次回は仕上げの工事をご紹介いたします。
お楽しみに!
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2025.02.28
今回は外壁工事について紹介いたします。
材料はカラマツの無塗装を採用し、張り方は大和張りです。
上記の写真は一見わかりにくいですが外壁を張るための下準備がなされています。
また上の写真は、大工さんが外壁を張るための段取りをしている様子になります。窓、設備の外気フード(写真ではグレーの円形の位置)など、外壁の材料と合わせることで、より良いものになるように工夫しています。
足場がなくなると大和張りによって生まれる凹凸が立体感として表情に現れます。カラマツの無塗装でつくられた外壁は、時間とともに変化し、町並みの風景に馴染んでいきます。またその変化していく過程は建て主はもちろん、町の人たちにとっても楽しみの一つとなり、会話のきっかけにもなることでしょう。
次回は内装工事を予定していますのでお楽しみにお待ちください。
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2025.01.20
屋根工事
建物ら出る暖気と北海道の冬の雪から
すがもれを防止するため
垂木間にスタイロを敷きます。
壁や屋根など断熱材の外側には通気をすることで
結露など冬害対策を行います。
その際、通気が行きわたらない箇所には
通気孔で対応します。
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2024.12.20
今回はツーバイ工法
雪の中、工場で加工した材料を
現場でパネルに組み立て
人力で起こします。
以前の土台や大引きの上に建物の輪郭が壁として縁どられます。
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2024.12.17
基礎工事が無事完了し、土台、大引き、合板受けが並べられ徐々に建物の大きさが垣間見えてきました。
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2024.11.13
風のふ設計室の設計をはじめ、既存の建物の改修から新築工事に至り、今月着工を迎えました。寒さと雪の気配を感じ、日が沈むのも早くなってきました。そして、ベースコンクリートの打設が終わりました。多様な職人さんが団結し、季節の変化に対策と現場での対応を試行錯誤しています。建物が出来上がる工程の中で、春の完成に向かいこれからも現場の風景を載せていきます。関係者の皆様、これからもよろしくお願いいたします。